平成23年8月の業界情報 (先月の動向)
(1) 7月中にセイホク石巻工場で一部生産を再開 − 針葉樹合板
ノダ石巻合板工場は8月下旬再開 − 生産能力は50%程度
(2011年6月29日 林業新聞社記事より抜粋)
(2) 経営・経済動向調査 − 景況感、過去最大の下落
自社業況は14四半期連続マイナス
4月〜6月期の国内景気は、前期(1月〜3月期)に比べ「上昇」とする回答が5.5%、「下降」と見る回答が62.6%でした。
自社業況判断は前回調査から急激に悪化しています。ただし、先行きは次第に回復する見込みです。
今年度の設備投資計画は、55.6%の企業が設備投資を実施予定です。東日本大震災に伴う計画変更についても「変更なし」との回答が半数以上を占めました。
(2011年7月10日 大商ニュースより抜粋)
(3) 前年わずかに上回る − 平成23年主要木材需給量
合板用、下期増加見通し
新設住宅827,000戸予想
林野庁が「主要木材の需給見通し(7〜9月期、10〜12月期)を策定公表しました。平成23年(1〜12月)の主要木材の需給量総数は、前年比1%増加の7,0973,000m3で前年をわずかに上回ると予測しています。
(2011年7月13日 林業新聞社記事より抜粋)
(4) 前年同月比6%強増加 − 5月の新設住宅
持家低水準、前年割れ
近畿圏着工は最低記録
5月の新設住宅着工戸数は63,726戸で前年同月比6.4%増となり、2ヶ月連続で増加しました。
マンションが大幅増で、持家は19ヶ月ぶりに前年割れ、貸し家は8ヶ月連続の減少で5月としては最低水準でした。戸建て分譲も17ヶ月ぶりに減少しました。
年率換算値は815,000戸で前月比2.1%増加しました。
持家は今年に入ってから月を追うごとに増加率が減少して、ついにマイナスとなりました。
マンションは神奈川県で前年同月比12倍、首都圏全体でも3倍強の伸びでした。中部でも6割増でしたが、近畿圏は過去最低水準でした。
着工総数でも地方の落ち込みぶりが目立ちます。中部圏・近畿圏の着工総数は5月としては最低です。
木造率は53.6%で0.7ポイント上昇しました。
東北6県の着工数は2,447戸で29.6%減少しています。
近畿の5月着工戸数は2府4県すべて対前年同月比で減少しています。京都24.1%減、兵庫16.6%減、大阪・奈良15.5%減、和歌山14.9%減、滋賀2.9%減です。東京37.7%増、愛知1.5%減でした。
(2011年7月13日 林業新聞社記事より抜粋)
(5) 不燃木材 性能不足で波紋 − 出荷時に管理ミスなど
国交省のサンプル調査により不燃木材として大臣認定を受けている10社10製品のうち、9社9製品の不燃木材が性能不足と一般紙に報じられました。
今後の公共建築物や都市部商業施設などでの木材利用で、不燃は重要な要素としてニーズが高まりつつあることから、早急な原因究明と品質確保への体制改善のもと、不燃木材の信頼回復が求められている。
(2011年7月20日 林業新聞社記事より抜粋)
(6) 木材自給率が6年ぶりに下落
林野庁が公表した「平成22年木材需給表」によると、木材自給率は前年を1.8%下回る26.0%となり、6年ぶりに下落しました。
昨年の国産材生産量(供給量)は前年比3.7%増と伸びたものの、外材輸入量が14%増と上回ったため。
昨年は木造住宅の新設着工戸数や紙の生産量が増加して久しぶりに市場規模が拡大しましたが、そのペースに国産材がついていけなかったようです。
(2011年7月20日 林業新聞社記事より抜粋)
|